橅(ブナ)

落葉高木の橅(ブナ)

ブナ科ブナ属

2月6日の誕生日木(日本植木協会)

日本の温帯林を代表する樹木

「緑のダム」を代表する樹木でもある

林床に大量の保水力があり、雨水や雪解け水を抱え込んで森に豊かな恵みをもたらす

広がる大きな枝葉で雨を受け止めた雨水は、幹を伝い流れ下って根元へと送水される「樹幹流」の跡が幹に残る

樹皮は灰白色で滑らかで、地衣類や苔の仲間などがつき、特有の斑紋をつくりだす

冬芽

新葉は細かな毛で覆われて美しい

波打つ葉は卵形または菱状卵形で縁に波状鈍鋸歯があ

黄葉する葉の色合いは美しい

落葉した葉は黄色~濃い茶色に地面を染める

夏に緑色だった殻斗は、秋になると茶色に変わる

殻の中には、向かい合って三角形の茶色の実が2つ入っている。そのドングリの形がソバの実に似ていて、クリのような味がすることから「ソバグリ」とも呼ばれる

 

梅(ウメ)

落葉高木の梅(ウメ)

バラ科サクラ属

2月25日の誕生日木(日本植木協会)

白梅と紅梅の花

花の品種

左上「鹿児島紅」右上「玉牡丹」

左下「未開紅」右下「大盃」

花の色だけでなく木の色も全く違い、体験で使っている樹は紅梅です

6月に沢山の実を付けます

熟して色付いた実

収穫され

すっぱい梅干しに。口の中が唾液いっぱいになります

梅林園で撮影したウメの樹

樹皮は暗黒色で、不揃な割れ目ができる

梅は剪定に強く、剪定することで樹形もよくなることから

「サクラ切る馬鹿、ウメ切らぬ馬鹿」と言われる

葉は倒卵形で縁に不整の鋸歯があ

実は梅干しに梅ジュース、果実の楽しみ方は盛り沢山!

木は乾燥する時に割れやすく大きな板が製材しにくい樹種の一つです

 

水木(ミズキ)

落葉高木の水木(ミズキ)

ミズキ科ミズキ属

公園にも植樹されていることが多い

花は水平に伸びる枝の上面に平たく白い花序が並ぶ

白色の綺麗な木肌で、昔から寄木細工の白色は水木が使われています

少し前から女性に大人気の(鳴子コケシ)もこの水木を材料としているため、需要が増えているみたいです

 

黄櫨の木(ハゼノキ)

落葉小高木の櫨の木、黄櫨の木(ハゼノキ)

ウルシカ科ウルシ属

9月22日の誕生日木(日本植木協会)

万博記念公園で見付けた樹

葉は細長くて先の方がとがり、縁は全縁

赤く染まる紅葉は美しい

9月初旬の緑色をした実

この実の果皮を絞って作られる木蝋(モクロウ)で和蝋燭は作られています

ハゼの半丸太を製材しました

ここまで大きな直径のハゼの半丸太は初めての出会い

それも乾燥材です。和歌山県の木材販売業者さんが持って来てくれました

木とは思えない薄くしい明るい黄色がほぼ割れ無しに現れました

ハゼは乾燥時に芯材がバリバリに割れてしまうので、ここまで素晴らしい木は初めてです

色だけでなく少し縮杢も入った素晴らしい木目

なかなか手に入らなかった黄色い部分だけのペン材料を確保完了

 

江戸彼岸(エドヒガン)

落葉高木の 江戸彼岸(エドヒガン)

バラ科サクラ属

3月20日の誕生日木(日本植木協会)

ペン体験の木は、新名神川西インターの建設に伴い4年前に伐採された日本三大桜のひとつ推定樹齢70年の江戸彼岸です

日本に自生するサクラ属の基本野生種の一つ

言われの由来は、江戸でお彼岸の頃に花が咲いたところから江戸彼岸と言われてきました

1月中旬の冬芽

写真左が江戸彼岸の樹皮とボールペン、写真右が山桜の樹皮とボールペン

同じサクラ属でも樹皮は全く違います

 

朴(ホオ)

落葉高木の朴(ホオ)

モクレン科

6月28日の誕生日木(日本植木協会)

名前は、大きな葉を使って食べ物を包んだことから、「包(ホウ)」の転化が由来とも

特徴的な大きな花と葉

山に詳しい方に案内してもらい朴の花を探して里山へ

時期が合ってなかったり、樹の高い場所に花が咲くので写真が撮れなかったり苦労しましたが‥最後の最後に一輪だけ小さな樹に綺麗な花が咲いていて撮影できました。諦めていたので出会った時の嬉しさと、初めて見る大きな花に感動しっぱなしでした

大きな葉は飛騨高山の郷土料理「朴葉味噌」、美濃を代表するお菓子「朴葉餅」に使われています

木は加工は容易で木材では珍しい緑を含む緑灰色に仕上がります

メタセコイア

落葉高木、落葉針葉樹のメタセコイア(アケボノスギ、イチイヒノキ)

スギ科メタセコイア属

2月4日の誕生日木(日本植木協会)

メタセコイア並木で有名な滋賀県高島市マキノ町です

写真撮影に行った日は運よく雪景色ですごく綺麗でした

紅葉した大阪にある鶴見緑地公園のメタセコイア並木

針葉樹では珍しく美しく紅葉し落葉する

樹形が美しく、公園樹や街路樹として植えられる

樹は「生きている化石」と呼ばれることも多い

葉は羽状複葉と呼ばれ、長さ10㎜幅2ミリ前後の線形の小葉が対になって二列に並ぶ

紅葉した葉

10月、枝先から稲穂のように垂れ下がる雌花

枝にぶら下がる球果

茶色に熟すと果鱗が割れ、隙間から種子が落ちる

写真は種子が出た後に落ちた球果

 

棗(ナツメ)

落葉高木の棗(ナツメ)

クロウメモドキカ科

9月7日の誕生日木(日本植木協会)

葉は秋になると綺麗な黄色に色付きますが葉はすぐに散ってしまいます

9月のナツメの樹には緑色の果実がたわわに実ってました

10月中旬の熟した果実

ナツメは、韓国料理のサムゲタンに入っていた乾燥棗が1番印象に残っています

抹茶を入れる蓋物茶器(なつめ)は、実の形が似ていることから、その名が付いたとされており、見れば見るほど似ていました

木は緻密で硬く褐色をした高級材

 

黒松(クロマツ)

常緑針葉樹の黒松(クロマツ)

マツ科マツ属

1月1日の誕生日木(日本植木協会)

黒松と言えば京都府北部の天橋立の黒松が茂っている景色が自分にとって1番印象に残っています

樹皮は、名の通り黒味を帯びていて亀甲状に剥離し、海辺が黒松、山地が赤松が多い

生命力が強く縁起が良い木と言われています

5月上旬の黒松の様子。りん片の雌花、花粉を蓄えた雄花

松かさは去年受粉したもので、種子ができるまで1年半もの月日を要し、秋に乾燥した空気でりんを開き松ぼっくりになります

珍しい光景!赤松と黒松が並んでおり違いがはっきり分かりました

 

赤松(アカマツ)

常緑針葉樹の赤松(アカマツ)

マツ科マツ属

12月1日の誕生日木(日本植木協会)

「江戸五木」の一つ(江戸時代に江戸で重視された造園木)

江戸五木→モッコク、アカマツ、イトヒバ、カヤ、イヌマキ

樹皮は名の通り赤味を帯びていて亀甲状に剥離したものが多い気がします

山地が赤松で海辺が黒松が多く、松茸に欠かせないのは赤松です

5月下旬の雌花と雄花

雌花は受粉してから一年半以上の時間をかけて松ぼっくりに

珍しい光景!赤松と黒松が並んでおり違いがはっきり分かりました

二葉松の葉はやや細く柔らかく、手で触れてもクロマツほど痛くない。そのためクロマツが「雄松」と呼ばれることに対比して「雌松」と呼ばれる

うちの木材販売コーナーでも赤松と断定した物が無く探すのに苦労しました