一位樫(イチイガシ)

常緑高木の一位樫(イチイガシ)

ブナ科コナラ属

西日本の神社や寺院で多く見られる

イチイガシの樹皮

葉の鋭い鋸歯は上半分にだけある

表は緑色なのに裏は黄褐色の色違いが特徴的で、樹の撮影方向で全く色が違いました

下から撮影した樹はセピア色に!

ドングリには縦に縞模様が入り、シマシマパンツの1年成

 

車輪梅(シャリンバイ)

常緑小高木の車輪梅(シャリンバイ)

バラ科シャリンバイ属

街中や公園で垣根として植樹されたものをよく目にします

奄美大島の伝統工芸品「大島紬」は、シャリンバイの樹皮で作った褐色染料が使われています

葉は長楕円形で厚く堅い

秋に撮影した樹には球形の果実が沢山実っていました

垣根のシャリンバイしか見たことがなかったので、大きな樹との出会いには驚かされました

樹脂は灰褐色で縦に波目が入る

 

棈(アベマキ)

落葉高木の棈(アベマキ)

ブナ科コナラ属

樹皮はコルク質が発達しているため、昔はコルクの代用品として使われていた

別名「コルクガシ」と呼ばれることも

クヌギと同じトゲトゲパンツの2年成ドングリ

ドングリと葉は、クヌギと似ているので見分けるのは難しい

大きな葉は縁がギザギザで裏が白っぽい

薪炭材や椎茸の原木として木は使われている

 

槲(カシワ)

落葉中高木の槲(カシワ)

ブナ科

5月5日の誕生日木(日本植木協会)

「家運隆盛」「葉守りの神」と言われている樹

ドングリは1年成でクヌギやアベマキと同じトゲトゲパンツですが、トゲトゲが柔らかくライオンの様なパンツが特徴

4月下旬に咲いた花

雄花は垂れ下がり、雌花は枝葉の付け根に付く

春の新葉

樹皮は亀裂が入り縦に沢山の溝が入る

波の形状をした大きな葉を塩漬けにして餅を包めば柏餅になります

秋には茶色く葉の色を変える

カシワは枯葉をつけた状態で越冬し、春に新葉と入れ替わることから、絶えず世代を継いでいく「家運隆盛」を象徴する樹木とされています。他にも一年中葉を付けた状態が葉を守っている姿に見え「葉守りの神」が宿るとも言われています

 

櫟・橡(クヌギ)

落葉高木の櫟・橡(クヌギ)

ブナ科コナラ属

10月16日の誕生日木(日本植木協会)

自分にとってのドングリはこの樹です。カブトやクワガタ取りでもお世話になりました(笑)めちゃくちゃ蹴ってましたけど‥

子供の頃に遊んでいた裏山にはトゲトゲパンツを履いたクヌギのドングリがいっぱいでした

アベマキとカシワも同じトゲトゲパンツです

クヌギのドングリは花が咲いた翌年に実ができる2年成

葉は細長い楕円形で縁がノコギリ状でギザギザしている。似ているクリとは違ってギザギザした部分が白い

春の新葉

 

クヌギは「国の木」が語源とされるほど日本人に馴染みが深く、古事記や万葉集にも登場する

漢字表記は櫟、橡、椢、、椚、椡、栩、櫪、檞など多数

落雷により樹皮の半分を失ってしまったクヌギの古木

 

シリブカガシ

常緑高木のシリブカガシ

ブナ科マテバシイ属

食べれるドングリがなる樹

ど、ど、ドングリが‥実り過ぎてえらいことになってました。

枝が曲がるほどドングリだらけ(笑)

ドングリの下の部分が少し凹んでことから名前がシリブカガシに

ウロコパンツの2年成です

花を撮影したのは9月中旬

ブナ科の仲間は春に花を咲かせますが、シリブカガシの花は9月~10月に咲きます

そのため花とドングリの実が同居している珍しい姿を見ることができます

樹皮はうねりがあり滑らか

葉は光沢があり、裏は青白い

 

白樫(シラカシ)

常緑高木の白樫(シラカシ)

ブナ科コナラ属

11月23日の誕生日木(日本植木協会)

樹皮は灰黒色で別名「クロガシ」と言われている

葉は硬く小さなギザギザがある

夏の終わりの撮影で、まだまだ小さいドングリがですが帽子にはシラカシの特徴の縞模様が刻まれていました

シラカシは受粉した年にドングリが熟す1年成です

木は白味の強くカシ類に特徴的なゴマのような模様(カシ目)の放射組織があります

国産木材の中で重硬で強靭なものの一つで、木工道具の鉋台やノミの柄などに使われています

 

スダジイ

常緑広葉樹のスダジイ

ブナ科シイ属

12月29日の誕生日木(日本植木協会)

樹皮は細かい縦の切れ目が入り、幹や枝が分岐しやすく巨木になりやすい樹

子供の頃に遊んだ森には無かった殻の中にドングリが入っている樹です

開花から一年半の月日をかけて翌年な秋に熟し殻を割ってドングリが現れます

葉は楕円形で葉の先端は尖る

 

合歓木(ネムノキ)

落葉高木の合歓木(ネムノキ)

マメ科ネムノキ亜科

7月8日の誕生日木(日本植木協会)

フワッと広がって美しい淡い紅白色の花

樹皮は灰褐色で点のような皮目がある

葉は夜になると眠るように閉じることから、眠りの木→ネムノキになったみたいです

1日の中で葉が開閉したり、上下に動いたりすることを「就眠運動」という

9月上旬に実ができてました。見た目は薄い豆の莢でマメ科に納得

芭蕉の「奥の細道」の名句「象潟や雨に西施がねむの花」で有名

 

白樺(シラカバ)

落葉高木の白樺(シラカバ)

カバノキ科カバノキ属

10月20日の誕生日木(日本植木協会)

高原のでの美しい姿から「高原の白い貴公子」

荒れ地に真っ先に芽を育むことから「マザーツリー(母なる樹)」とも呼ばれています

雪の北海道白樺林

雪の降る日に見付けた樹

関西では出会うことの少ない樹で

写真のシラカバはカフェのオーナーが庭に植えて育てられていました

樹皮は手で触ると簡単に薄皮が取れ、真っ白で美しい幹は「日本三大美幹」の一つ

三大美幹木→ヒメシャラ、シラカバ、アオギリ

樹皮だけでなく木肌も白みを帯びています

皆さんよくご存じのアイスの棒やスプーンはシラカバの木です