翌檜(アスナロ)

常緑針葉樹の翌桧・翌檜(アスナロ)

ヒノキ科アスナロ属

12月31日の誕生日木(日本植木協会)

樹皮は赤褐色で縦に裂けて剥離する

日本固有の常緑針葉樹

葉は光沢のある緑色で、うろこ状の細かな葉が連なる

葉裏には白い模様(気孔線)がある

NHK朝ドラでも登場した言葉「明日は桧になろう」でアスナロ

「いつかは成功してみせる」桧より安価なアスナロを人間に例えたもの

 

椨(タブノキ)

常緑高木の椨(タブノキ)

クスノキ科タブノキ属

樹皮は灰褐色で割れが入り古くなると不規則に割れ剥がれる

木材にしたときに赤みが強いものを「赤椨」とも呼びます

葉は厚い革質で表面は光沢があり、縁は全縁です

1月中旬の冬芽の写真

大きく赤味を帯びた目立つ冬芽を付ける

1月下旬冬芽が開き始め、真ん中は2月中旬

3月下旬には花弁が6枚ある小さ黄緑色の花を咲かせる

写真のタブノキは、福井県の銘木「上村家のタブの木」です

 

木斛(モッコク)

常緑高木の木斛(モッコク)

ツバキ科モッコク属

10月8日の誕生日木(日本植木協会)

樹皮は灰淡褐色で滑らか、丸い皮目がある

近くの公園に植樹されていました

葉は質厚く光沢があり、全縁で葉脈は不鮮明

「江戸五木」の一つ(江戸時代に江戸で重視された造園木)

江戸五木→モッコク、アカマツ、イトヒバ、カヤ、イヌマキ

モチノキやマツと並び「庭木の王」と呼ばれている

三大庭木の一つでもある

(三大庭木→モッコク、モチノキ、モクセイ)

 

黄楊・柘植(ツゲ)

常緑低木の黄楊・柘植(ツゲ)

ツゲ科ツゲ属

ツゲの木材は、産地によって名前も希少価値も変わる

・アサマツゲ(伊勢地方の朝熊山で産出)

・サツマツゲ(九州の宮崎・薩摩産で産出)

・シマツゲ(伊豆七島の御蔵島で産出)

*イヌツゲ(モチノキ科でツゲとは別植物)

樹皮は灰白色から淡褐灰色で不規則な割れ目が入る

1月のツゲの樹

雌雄同株

全縁の葉は対生で厚みがあり真ん中で小さく凹む

サツマツゲの樹皮

成長に時間が掛かるツゲは、木目が細かく緻密で根付細工、櫛、将棋の駒など細工物の材料として親しまれてきました

 

JackDaniel’sRTennessee Whiskyオーク樽

JackDaniel’sRTennessee Whiskyオーク樽

日本での取り扱いは大変珍しい木材です

旋盤加工ではウイスキーの香りを楽しむこともできます

落葉高木のホワイトオーク

別名:コナラアルバ

ブナ科コナラ属

アメリカ北部/東部からの輸入木材

ホワイトオークを使った樽は、ウイスキー、バーボン、ワインなど世界中で幅広いお酒に使われています

樹皮は淡い灰色で、浅く裂け目があり鱗状になる

葉は全縁で光沢があり切れ込みが入る

1年成のドングリの実がなる

樽にオーク材を使う理由は、材が持っているタンニンやポルフェノール類、その他の成分がお酒の独特の香味をつくるのに必要不可欠であることと

何十年もの熟成に耐える強度と漏れにくい繊維構造をしているからです

 

桃(モモ)

落葉小高木の桃(モモ)

バラ科モモ属

3月3日の誕生日木(日本植木協会)

夏の始まりから店頭に並び始める果実

甘い香りが撮影の邪魔をして(笑)

春にピンク色の花を咲かせます

樹皮は黒くゴツゴツしており、葉は先端は鋭く伸びて尖っていました

1月の冬芽

見た目は桜の木にそっくり

木口からあふれ出る蜜がすごかったです

芯の部分を外して材料の木取をしました

 

八朔(ハッサク)

常緑高木の八朔(ハッサク)

ミカン科ミカン属

2月15日の誕生日木(日本植木協会)

お婆ちゃんが好きだったプリプリした独特の食感が味わえる実

写真は11月下旬で12月を過ぎると収穫が始まります

日本原産のミカンで生産量一位は和歌山県です

楕円形の葉は革質で分厚く浅い鋸歯がある

樹には長くて鋭い大きな棘があります

和歌山県紀の川市の果樹農家で育てられていた剪定木

体験用の木は3年間乾燥させた丸太を使いました

 

台湾桧(タイワンヒノキ)

針葉樹の台湾桧(タイワンヒノキ)台桧(タイヒ)

ヒノキ科

木材は、首里城で名前をよく耳にするようになりました

丸太は薬師寺で開催された特別公開展で展示されていた樹齢1000年の長さ14.2m直径1.76mの台湾檜丸太です

薬師寺の金堂、西塔にも台桧は使われています

台桧は名前の通り台湾産の桧で、飴色で年輪の密度が高く、加工する前から独特な刺激の強い芳香があります

ペン木材の中で1番の香りの広がりと強さ

 

黄檗(キハダ)

落葉高木の黄檗(キハダ)

別名:オウバク

ミカン科キハダ属

2月12日の誕生日木(日本植木協会)

黄金色に輝く樹皮は自然の神秘

皮はぎ作業の写真は長野県小谷村のキハダ

この村では皮だけでなく木も利用するプロジェクトを進められています

黄金色の樹皮は、和薬の元祖とも言われる陀羅尼助の主原料で、陀羅尼助丸は胃腸薬として家にもあります

写真右のペンは縮杢入りのキハダです

 

栗(クリ)

落葉高木の栗(クリ)別名・芝栗(シバグリ)

ブナ科クリ属

9月11日の誕生日木(日本植木協会)

秋の味覚の栗の果実

一枚目の写真は販売されている大きな栗、二枚目が実が小さいシバグリ

花は白い小さな房を細長く垂らします

葉は長楕円形で、縁は針状の鋸歯がある

クヌギの葉の似ている

堅果はイガにに2~3個づつ包まれ、緑色から秋に熟すと茶色になり、殻斗が割れて種子が落ちます

樹皮は淡い褐黒色で縦に裂け目が入る