櫟・橡(クヌギ)

落葉高木の櫟・橡(クヌギ)

ブナ科コナラ属

10月16日の誕生日木(日本植木協会)

自分にとってのドングリはこの樹です。カブトやクワガタ取りでもお世話になりました(笑)めちゃくちゃ蹴ってましたけど‥

子供の頃に遊んでいた裏山にはトゲトゲパンツを履いたクヌギのドングリがいっぱいでした

アベマキとカシワも同じトゲトゲパンツです

クヌギのドングリは花が咲いた翌年に実ができる2年成

葉は細長い楕円形で縁がノコギリ状でギザギザしている。似ているクリとは違ってギザギザした部分が白い

春の新葉

 

クヌギは「国の木」が語源とされるほど日本人に馴染みが深く、古事記や万葉集にも登場する

漢字表記は櫟、橡、椢、、椚、椡、栩、櫪、檞など多数

落雷により樹皮の半分を失ってしまったクヌギの古木

 

シリブカガシ

常緑高木のシリブカガシ

ブナ科マテバシイ属

食べれるドングリがなる樹

ど、ど、ドングリが‥実り過ぎてえらいことになってました。

枝が曲がるほどドングリだらけ(笑)

ドングリの下の部分が少し凹んでことから名前がシリブカガシに

ウロコパンツの2年成です

花を撮影したのは9月中旬

ブナ科の仲間は春に花を咲かせますが、シリブカガシの花は9月~10月に咲きます

そのため花とドングリの実が同居している珍しい姿を見ることができます

樹皮はうねりがあり滑らか

葉は光沢があり、裏は青白い

 

合歓木(ネムノキ)

落葉高木の合歓木(ネムノキ)

マメ科ネムノキ亜科

7月8日の誕生日木(日本植木協会)

フワッと広がって美しい淡い紅白色の花

樹皮は灰褐色で点のような皮目がある

葉は夜になると眠るように閉じることから、眠りの木→ネムノキになったみたいです

1日の中で葉が開閉したり、上下に動いたりすることを「就眠運動」という

9月上旬に実ができてました。見た目は薄い豆の莢でマメ科に納得

芭蕉の「奥の細道」の名句「象潟や雨に西施がねむの花」で有名

 

十練子(トネリコ)

落葉高木の十練子(トネリコ)

モクセイ科 トネリコ属

雌雄異株で花弁のない花を付ける(4月下旬の写真)

春の新芽

植物園で見つけた秋のトネリコの樹

樹皮は暗灰色で縦に浅い裂け目が入る

葉は細かい鋸歯がある

 

翌檜(アスナロ)

常緑針葉樹の翌桧・翌檜(アスナロ)

ヒノキ科アスナロ属

12月31日の誕生日木(日本植木協会)

樹皮は赤褐色で縦に裂けて剥離する

日本固有の常緑針葉樹

葉は光沢のある緑色で、うろこ状の細かな葉が連なる

葉裏には白い模様(気孔線)がある

NHK朝ドラでも登場した言葉「明日は桧になろう」でアスナロ

「いつかは成功してみせる」桧より安価なアスナロを人間に例えたもの

 

椨(タブノキ)

常緑高木の椨(タブノキ)

クスノキ科タブノキ属

樹皮は灰褐色で割れが入り古くなると不規則に割れ剥がれる

木材にしたときに赤みが強いものを「赤椨」とも呼びます

葉は厚い革質で表面は光沢があり、縁は全縁です

1月中旬の冬芽の写真

大きく赤味を帯びた目立つ冬芽を付ける

1月下旬冬芽が開き始め、真ん中は2月中旬

3月下旬には花弁が6枚ある小さ黄緑色の花を咲かせる

写真のタブノキは、福井県の銘木「上村家のタブの木」です

 

木斛(モッコク)

常緑高木の木斛(モッコク)

ツバキ科モッコク属

10月8日の誕生日木(日本植木協会)

樹皮は灰淡褐色で滑らか、丸い皮目がある

近くの公園に植樹されていました

葉は質厚く光沢があり、全縁で葉脈は不鮮明

「江戸五木」の一つ(江戸時代に江戸で重視された造園木)

江戸五木→モッコク、アカマツ、イトヒバ、カヤ、イヌマキ

モチノキやマツと並び「庭木の王」と呼ばれている

三大庭木の一つでもある

(三大庭木→モッコク、モチノキ、モクセイ)

 

黄楊・柘植(ツゲ)

常緑低木の黄楊・柘植(ツゲ)

ツゲ科ツゲ属

ツゲの木材は、産地によって名前も希少価値も変わる

・アサマツゲ(伊勢地方の朝熊山で産出)

・サツマツゲ(九州の宮崎・薩摩産で産出)

・シマツゲ(伊豆七島の御蔵島で産出)

*イヌツゲ(モチノキ科でツゲとは別植物)

樹皮は灰白色から淡褐灰色で不規則な割れ目が入る

1月のツゲの樹

雌雄同株

全縁の葉は対生で厚みがあり真ん中で小さく凹む

サツマツゲの樹皮

成長に時間が掛かるツゲは、木目が細かく緻密で根付細工、櫛、将棋の駒など細工物の材料として親しまれてきました

 

柘榴(ザクロ)

落葉小高木の柘榴(ザクロ)

ミソハギ科ザクロ属

9月16日の誕生日木(日本植木協会)

ザクロの果実。熟すと自然に皮に割れ目ができ果肉があふれます

食用の国産ザクロは珍しく庭木や観賞用が多いです

樹の残った冬の実の様子

このザクロはアメリカ・カリフォルニア産

日本の果実より大きくて食用に販売されています

古木の樹皮にはうねるような動きがある

葉は長楕円形で縁は全縁

11月下旬には写真の様に黄色く紅葉していました

小楢(コナラ)

落葉高木の小楢(コナラ)

ブナ科コナラ属

10月21日の誕生日木(日本植木協会)

樹皮は樹齢を重ねると亀裂が深くなる

春の新葉

葉は縁には尖った鋸歯があり、ナラの仲間で大きさが一番小さい

大楢のミズナラ、小さな葉の小楢

秋には紅葉する

コナラの果実(ドングリ)うろこパンツで、花が咲いた年に実がなる1年成

里山の雑木林では、コナラとクヌギが主でドングリは里山の生き物の貴重な食糧

うちの木工教室で皆さんがよく使っているナラはミズナラです

コナラは乾燥過程で割れや狂いが発生しやすいためあまり使われていませんが、生活に馴染み深いシイタケのほだ木や薪などで使われています