白樺(シラカバ)

落葉高木の白樺(シラカバ)

カバノキ科カバノキ属

10月20日の誕生日木(日本植木協会)

高原のでの美しい姿から「高原の白い貴公子」

荒れ地に真っ先に芽を育むことから「マザーツリー(母なる樹)」とも呼ばれています

雪の北海道白樺林

雪の降る日に見付けた樹

関西では出会うことの少ない樹で

写真のシラカバはカフェのオーナーが庭に植えて育てられていました

樹皮は手で触ると簡単に薄皮が取れ、真っ白で美しい幹は「日本三大美幹」の一つ

三大美幹木→ヒメシャラ、シラカバ、アオギリ

樹皮だけでなく木肌も白みを帯びています

皆さんよくご存じのアイスの棒やスプーンはシラカバの木です

 

樒(シキミ)

常緑小高木の樒(シキミ)

シキミ科シキミ属

3月下旬に白い花を咲かせます

下向きに咲く花は、樹を見上げると花がこちらを向いてくれます

実は有毒成分を含むため「悪しき実」とされ、これが訛ってシキミと呼ばれるようになりました

果実は熟すと裂けて種子を落とす

形状が中華料理で多用されるトウシキミの乾燥実(八角)に似ることから誤食されやすい

葉は表面に光沢があり、縁は全縁

緑で美しい葉を仏事に使うため、漢字にしたときに「佛(ほとけ)」が木編に付く

葉と葉の付け根に冬芽が付く

樹皮は暗灰褐色で浅く縦裂する

 

十練子(トネリコ)

落葉高木の十練子(トネリコ)

モクセイ科 トネリコ属

雌雄異株で花弁のない花を付ける(4月下旬の写真)

春の新芽

植物園で見つけた秋のトネリコの樹

樹皮は暗灰色で縦に浅い裂け目が入る

葉は細かい鋸歯がある

 

ホワイトオーク

落葉高木のホワイトオーク

別名:コナラアルバ

ブナ科コナラ属

アメリカ北部/東部からの輸入木材

ホワイトオークを使った樽は、ウイスキー、バーボン、ワインなど世界中で幅広いお酒に使われています

樹皮は淡い灰色で、浅く裂け目があり鱗状になる

葉は全縁で光沢があり切れ込みが入る

1年成のドングリの実がなる

樽にオーク材を使う理由は、材が持っているタンニンやポルフェノール類、その他の成分がお酒の独特の香味をつくるのに必要不可欠であることと

何十年もの熟成に耐える強度と漏れにくい繊維構造をしているからです

 

翌檜(アスナロ)

常緑針葉樹の翌桧・翌檜(アスナロ)

ヒノキ科アスナロ属

12月31日の誕生日木(日本植木協会)

樹皮は赤褐色で縦に裂けて剥離する

日本固有の常緑針葉樹

葉は光沢のある緑色で、うろこ状の細かな葉が連なる

葉裏には白い模様(気孔線)がある

NHK朝ドラでも登場した言葉「明日は桧になろう」でアスナロ

「いつかは成功してみせる」桧より安価なアスナロを人間に例えたもの

 

椨(タブノキ)

常緑高木の椨(タブノキ)

クスノキ科タブノキ属

樹皮は灰褐色で割れが入り古くなると不規則に割れ剥がれる

木材にしたときに赤みが強いものを「赤椨」とも呼びます

葉は厚い革質で表面は光沢があり、縁は全縁です

1月中旬の冬芽の写真

大きく赤味を帯びた目立つ冬芽を付ける

1月下旬冬芽が開き始め、真ん中は2月中旬

3月下旬には花弁が6枚ある小さ黄緑色の花を咲かせる

写真のタブノキは、福井県の銘木「上村家のタブの木」です

 

木斛(モッコク)

常緑高木の木斛(モッコク)

ツバキ科モッコク属

10月8日の誕生日木(日本植木協会)

樹皮は灰淡褐色で滑らか、丸い皮目がある

近くの公園に植樹されていました

葉は質厚く光沢があり、全縁で葉脈は不鮮明

「江戸五木」の一つ(江戸時代に江戸で重視された造園木)

江戸五木→モッコク、アカマツ、イトヒバ、カヤ、イヌマキ

モチノキやマツと並び「庭木の王」と呼ばれている

三大庭木の一つでもある

(三大庭木→モッコク、モチノキ、モクセイ)

 

黄楊・柘植(ツゲ)

常緑低木の黄楊・柘植(ツゲ)

ツゲ科ツゲ属

ツゲの木材は、産地によって名前も希少価値も変わる

・アサマツゲ(伊勢地方の朝熊山で産出)

・サツマツゲ(九州の宮崎・薩摩産で産出)

・シマツゲ(伊豆七島の御蔵島で産出)

*イヌツゲ(モチノキ科でツゲとは別植物)

樹皮は灰白色から淡褐灰色で不規則な割れ目が入る

1月のツゲの樹

雌雄同株

全縁の葉は対生で厚みがあり真ん中で小さく凹む

サツマツゲの樹皮

成長に時間が掛かるツゲは、木目が細かく緻密で根付細工、櫛、将棋の駒など細工物の材料として親しまれてきました

 

桃(モモ)

落葉小高木の桃(モモ)

バラ科モモ属

3月3日の誕生日木(日本植木協会)

夏の始まりから店頭に並び始める果実

甘い香りが撮影の邪魔をして(笑)

春にピンク色の花を咲かせます

樹皮は黒くゴツゴツしており、葉は先端は鋭く伸びて尖っていました

1月の冬芽

見た目は桜の木にそっくり

木口からあふれ出る蜜がすごかったです

芯の部分を外して材料の木取をしました

 

八朔(ハッサク)

常緑高木の八朔(ハッサク)

ミカン科ミカン属

2月15日の誕生日木(日本植木協会)

お婆ちゃんが好きだったプリプリした独特の食感が味わえる実

写真は11月下旬で12月を過ぎると収穫が始まります

日本原産のミカンで生産量一位は和歌山県です

楕円形の葉は革質で分厚く浅い鋸歯がある

樹には長くて鋭い大きな棘があります

和歌山県紀の川市の果樹農家で育てられていた剪定木

体験用の木は3年間乾燥させた丸太を使いました